2022年12月14日の日経新聞の朝刊に「雇用保険料0.2%上げ 厚労省」という記事がありました。
雇用保険の保険料率が2023年4月から0.2%引き上げられる
記事の概要
記事の内容は、厚生労働省が『2023年年4月から雇用保険料率を0.2%引き上げる。』というものです。それにより、失業等給付の『引き上げ後の保険料率は賃金の0.8%になる。』というものです。
今回の引き上げは『失業等給付向け』で育児休業給付、雇用調整助成金等の雇用保険二事業は据え置きのようです。
現在の保険料率の見直し後の保険料率
農林水産・清酒製造業、建設業は別途保険料率がありますが、それ以外の一般の事業の保険料率です。
2022年12月現在の一般の事業の雇用保険料率
| 雇用保険料率 | 事業主負担 | 被保険者負担 | |
|---|---|---|---|
| 雇用保険料率 | 13.5/1000 | 8.5/1000 | 5/1000 |
| 失業等給付 | 6/1000 | 3/1000 | 3/1000 |
| 育児休業給付 | 4/1000 | 2/1000 | 2/1000 |
| 雇用保険二事業 | 3.5/1000 | 3.5/1000 | ― |
記事の通り2023年(令和5年)4月に0.2%引き上げられた場合
| 雇用保険料率 | 事業主負担 | 被保険者負担 | |
|---|---|---|---|
| 雇用保険料率 | 15.5/1000 | 9.5/1000 | 6/1000 |
| 失業等給付 | 8/1000 | 4/1000 | 4/1000 |
| 育児休業給付 | 4/1000 | 2/1000 | 2/1000 |
| 雇用保険二事業 | 3.5/1000 | 3.5/1000 | ― |
これで、労働保険徴収法の12条の4項の保険料率になりました。
労働保険の保険料の徴収等に関する法律
e-Gov法令検索
(一般保険料に係る保険料率)
第12条
4項 雇用保険率は、千分の十五・五とする。ただし、次の各号(第三号を除く。)に掲げる事業(第一号及び第二号に掲げる事業のうち、季節的に休業し、又は事業の規模が縮小することのない事業として厚生労働大臣が指定する事業を除く。)については千分の十七・五とし、第三号に掲げる事業については千分の十八・五とする。
一 土地の耕作若しくは開墾又は植物の栽植、栽培、採取若しくは伐採の事業その他農林の事業
二 動物の飼育又は水産動植物の採捕若しくは養殖の事業その他畜産、養蚕又は水産の事業
三 土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体又はその準備の事業
四 清酒の製造の事業
五 前各号に掲げるもののほか、雇用保険法第三十八条第一項に規定する短期雇用特例被保険者の雇用の状況等を考慮して政令で定める事業
社労士試験では数字や改正点はよく出るので必須のポイントです。
雇用保険料率と社労士の過去問
社労士の過去問からの論点
社労士の過去問で問われたことのあるものをピックアップしました。(×の問題もすべて正しい文章にしています。)
雇用保険料率の内訳が、失業等給付、育児休業給付、二事業に分かれていますが、試験では、ニ事業分を除いて労使折半というような言い回しが出ています。
建設の事業におけるXX年度の雇用保険率は、XX年度の雇用保険率と同じく、1,000分のXXである。(改正前の出題のためXXにしています。)
雇用保険率は、労働保険徴収法第12条第4項において原則の料率が定められているが、毎会計年度において、雇用保険の財政状況に応じて一定範囲内において弾力的に変更ができる仕組みがとられ、XX年度の雇用保険率は、一般の事業では、1,000分のXXとされている。(改正前の出題のためXXにしています。)
労災保険及び雇用保険に係る保険関係が成立している事業については、雇用保険の被保険者は、一般保険料の額のうち雇用保険率に応ずる部分の額から、その額から二事業率を乗じて得た額を減じた額の2分の1を負担することとされている。
一般保険料の額は、原則として、賃金総額に一般保険料率を乗じて算出されるが、労災保険及び雇用保険に係る保険関係が成立している事業にあっては、労災保険率及び雇用保険率とを加えた率がこの一般保険料率になる。

本日は、雇用保険料率でした。過去問では真正面から保険料率を問われているものもあり必須の論点です。


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