社労士試験 本番の戦略 選択式での基準点割れ(足切り)回避のための作戦

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社労士試験の本番での選択式対策の戦略として、選択式の基準点割れ(足切り)を回避する戦略を知っておきましょう。あえて1点を捨ててでも基準点割れを回避するという作戦です。

選択式の基準点割れ(足切り)とは?

社労士試験の合格基準の目安は、
・選択式試験総得点40点中28点以上、かつ各科目5点中3点以上
・択一式試験総得点70点中49点以上、かつ各科目10点中4点以上
とされています。

この合格基準は目安で、その年の試験の難易度により調整されます。
例えば、第54回(2022年)の実際の社労士試験での合格基準は
・選択式試験総得点40点中27点以上、かつ各科目5点中3点以上
・択一式試験総得点70点中44点以上、かつ各科目10点中4点以上
でした。

この合格基準のなかで、受験生を苦しめるのが選択式の各科目5点中3点以上という基準です。
各科目5点中3点以上が必要で8科目のうちで1科目でも基準点未満があると、他の点数がどれだけよくても不合格となります。これを「基準点割れ」「基準割れ」「足切り」などといいます。
(ただし、5点中3点以上という基準未満の受験生が多い場合は救済として基準点の引下げがあることもあります。第53回(2021年)は、「労務管理その他の労働に関する一般常識は1点以上、国民年金法は2点以上」に基準の引下げがありました。)

選択式で30点以上、択一式で50点以上取れる合格レベルの受験生でも、この選択式のたった1科目での基準点割れによって不合格となることが多くあります。

基準点割れ回避のためには、1点捨てる戦略も

私が実際に受験した2022年の選択式試験の厚生年金保険法を例にとりましょう。
(以下はケーススタディです。)

状況としては、厚生年金法の選択式の5つ空欄A~Eのうち、DとEは自信をもって解答できました。そして、Cは全く自信がありません。
DとEで2点は確保できていますが、AとBを両方外すと2点以下となる可能性のある状況です。
AとBの選択肢は以下のような問題です。

1 厚生年金保険法第 81 条の2の2第1 項の規定によると、産前産後休業 をしている被保険者が使用される事業所の事業主が、主務省令で定めると ころにより実施機関に申出をしたときは、同法第 81 条第 2 項の規定にか かわらず当該被保険者に係る保険料であってその産前産後休業を (A) からその産前産後休業が (B) までの期間に係るものの徴収は行わないとされている。
2 ・・・(以下、省略)・・・

選択肢(抜粋)
⑤開始した日の属する月 ⑥開始した日の属する月の翌月
⑦開始した日の翌日が属する月の翌月
⑧開始した日の翌日が属する月の翌月
⑬終了する日の属する月 ⑭終了する日の属する月の前月
⑮終了する日の翌日が属する月
⑯終了する月の翌日が属する月の前月

第54回社会保険労務士試験 選択式 厚生年金保険法

まず、先に正解ですが、正解は(A)⑤と(B)⑯です。勉強していれば迷わず解けるレベルだろうという声もあるかと思いますが、本番試験の魔力で思い出せるはずのものが、なぜか思い出せなくなることもあります。

ただ、開始の時はその日で、終了は翌日というのは覚えていたので
(A)は「⑤開始した日の属する月」、「⑥開始した日の属する月の翌月」
(B)は「⑮終了する日の翌日が属する月」、「⑯終了する月の翌日が属する月の前月」
のそれぞれ2択までは絞ることができました。

次に、「⑥開始した日の属する月の翌月」から免除で、「⑯終了する月の翌日が属する月の前月」までという免除期間が一番短くなる組み合わせはないだろう、というところまでは絞れました。

その結果、
⑤開始した日の属する月」と「⑯終了する月の翌日が属する月の前月
⑥開始した日の属する月の翌月」と「⑮終了する日の翌日が属する月
⑤開始した日の属する月」と「⑮終了する日の翌日が属する月
の3つの組み合わせが残ります。

本命は、一つ目の「⑤開始した日の属する月」と「⑯終了する月の翌日が属する月の前月」の組み合わせ(結果としてはこれが正解)でしたが80%程度しか確信は持てません。
そうじゃなければ2つ目の「⑥開始した日の属する月の翌月」と「⑮終了する日の翌日が属する月」の組み合わせだろうというところです。
最後の「⑤開始した日の属する月」「⑮終了する日の翌日が属する月」の組み合わせはなさそうという感じです。

この場合、みなさんなら、どう解答しますか?

自分を信じて80%自信のある一つ目の「⑤開始した日の属する月」「⑯終了する月の翌日が属する月の前月」を解答しますか?
私なら、これはなさそうだろうという3つ目の「⑤開始した日の属する月」と「⑮終了する日の翌日が属する月」の組み合わせで解答します。

理由は、この3つ目を選べば、残った3つの組み合わせのどれかが正解であった場合に、以下のように確実に1点取れるからです。

解答正解
⑤⑯
正解
⑥⑮
正解
⑤⑮
⑤〇⑥×⑤〇
⑯×⑮〇⑮〇
1点1点2点

もし、本命の⑤と⑯の組み合わせで解答して、⑥と⑮の組み合わせが正解であれば、両方外れで、Cも外せば2点のみとなり、基準点割れの可能性が大きくなります。

このように、基準点割れ回避のためには、あえて本命以外の解答をするという作戦があるということも知っておけば、本番で基準点割れ回避に役立てられることもあります。

特に2年目以降で、総合点では合格レベルを超えているが、基準点割れが怖いという受験生はこの作戦を知っておいて、公開模擬試験などで可能であれば同じような思考を試しておくのがよいでしょう。

本試験では、当たり前に分かるはずのことが出てこなかったりすることがあります。しかし、冷静に対応すれば道は開けるはずです。
こういった、あえて正解ではないかもしれない選択肢を選ぶという作戦も知っておけば、合格確率を少しでも上げることができます。


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